ドライアイとは? 

そもそも、ドライアイとは?

ドライアイとは、さまざまな要因による涙液および角結膜上皮の慢性疾患であり、眼不快感や視機能異常を伴う病気です。

わが国にはドライアイ患者が多く、潜在患者は800万人以上いるといわれています。重症になると角結膜の表面に無数の傷がつきます。

高齢者の約74%目に疲れを感じている方の約86%オフィスワーカーの3人に1人が、ドライアイ患者であるとも言われており、ドライアイは、自覚のない方も含めて、とても患者数の多い病気なのです。

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ドライアイの原因

健康な人でも年を取るにつれ、涙は少しずつ減っていきますが、涙が十分に出ていても、部屋が乾燥していたり、まばたきが減ったりすると、ドライアイになりやすいので注意が必要です。

パソコンのディスプレイやスマートフォンを長時間みていると、まばたきの回数が減り、体や心まで不調になる「VDT症候群」になることもあります。精神を集中させて、小さな文字を追ったり、画面を見続けていると、まばたきの回数は普段の約1/4になります!!(普段は1分間に約20~30回、集中時は1分間に約5回)

また、度数の合わないメガネやコンタクトレンズを使うと、まばたきが減ってしまいます。コンタクトレンズの汚れやアレルギー性結膜炎が原因でドライアイを引き起こすこともあります。

眼の乾きを感じると市販の目薬をさす方も多いですが、市販の目薬のほとんどには防腐剤が入っており、かえって角膜に障害を引き起こすこともあります。点眼薬のさしすぎで、正常な涙液を洗い流しドライアイになることもあります。

それ以外にも、涙の質や量が低下している人(高齢者、夜遅くまで起きている人、ストレスが大きい人、睡眠薬や精神安定剤を服用している人)もドライアイになりやすいといわれています。

さまざまな要因でドライアイが引き起こされ、ドライアイはまさに現代病といえます。

ドライアイの原因

ドライアイと涙

涙は目の表面を覆って、目を守るバリアのような働きをしております。その涙が少なくなったり、成分のバランスが崩れてしまうことで目が乾き、角膜や結膜に障害が起こる疾患のことです。

涙の膜の構造

涙の膜は、「油層」「水層」「ムチン層」の3つの層からなります。

このうち98%が「水層」ですが、この「水層」をちょうどサンドイッチのパンのように「油層」と「ムチン層」がはさんでいます。

「油層」は、薄い膜を張って涙の蒸発を防ぐ役目を、また「ムチン層」は涙が流れ落ちないように目の表面に粘着する糊の役目を果たしています。

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涙の流れ

上まぶたの外側あたりが「主涙腺」で、そこで主に涙は作られます。

ここから出てきた涙は、目の表面を潤したあと、約10%は蒸発し、残って古くなった涙は目の内側にある小さな穴の「涙点」へ流れます。

その後、「鼻涙管」という涙の下水道を通り、「鼻腔」へと流れます。

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涙の働き

涙は、目が正常な働きをするために欠かせないものです。キズつきやすく、かよわい目を外界のバイ菌や異物から守ってくれます。

  • 目の表面を外界から守り、乾燥を防ぐ
  • 角膜に酸素や栄養を届ける
  • ものが見えるように、角膜の表面を滑らかに保つ
  • 目へのバイ菌などの侵入や感染を防ぐ
  • ゴミやホコリを洗い流す

ドライアイの体への影響

ドライアイにより目が疲れたり、肩が凝ったり、頭痛を引き起こしたりします。集中力も当然低下し、仕事の能率は落ちます。

  • 目が疲れやすい
  • 白っぽい目ヤニが出る
  • 目がショボショボ、ゴロゴロする
  • 目が重たいと感じることが多い
  • 目が乾いた感じがする
  • 何となく目に不快感がある

  • 目が痛む
  • わけもなく涙が出ることがある
  • 物がかすんで見える
  • 目がかゆい
  • 光をまぶしく感じやすい
  • 目が赤くなりやすい

※5つ以上の項目があてはまる人はドライアイの可能性があります

検査と治療法については、こちらのページをご覧ください→ドライアイの検査・治療

自分でできるドライアイの予防法

正常では、まばたきは1分間に20回前後です。パソコンの作業中はまばたきを意識的に増やしましょう。

冷暖房の効いている部屋ではエアコンの風が直接当たらないようにしましょう。眼が乾きやすいので加湿器やぬれタオルを干すなどして保湿に注意しましょう。

たばこの煙を避けて、仕事の合間に蒸しタオルを目の上に乗せて温めるのも効果があります。

  • 職場では…コンピューター作業時はまばたきが激減するので適度に休憩を。エアコンの風が直接あたらない位置に座るのも大切。意識してまばたきの回数を増やして目をリフレッシュさせる。
  • ドライブでは…エアコンや外からの風が直接当たらないよう注意を。また、運転中は緊張が高まり、まばたきが減るので、つねに余裕をもって。
  • 飛行機では…
    機内は湿度が低いので目薬を忘れずに。また、コンタクトレンズの方はメガネに変えておく方が無難。
  • 洗顔・洗髪のとき…洗剤が目に入らないように十分注意を。
  • タバコの煙…タバコの煙も大敵。まわりの人が吸っている場合は自分の目に当たらないよう注意を。

ドライアイ外来は完全予約制です。お電話にてご予約をお願いします。

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